学校賞インタビュー

2025-08-18

2024年学校賞受賞 東北生活文化大学高等学校インタビュー

2025年、学校賞を受賞した東北生活文化大学高等学校の齋藤先生からインタビューをいただきました。

 

今回(2024年)も本アートアワードにご参加くださった理由を教えてください。
リキテックス ザ チャレンジが2018年にスタートし、校内に掲示した公募ポスターを一人の生徒が見て有志で主体的に出品したのが参加のきっかけでした。そして、2018年はリキテックス賞高校部門受賞と地域賞(東北地区)とW受賞することができました。その後、2018、2019、2020年とリキテックス賞と学校賞を連続受賞。その後は2022年在校生が審査員賞の小松美羽賞受賞をはじめ、卒業生が大学部門にて受賞(東京藝術大学1名/東北生活文化大学2名)し、リキテックス賞大学部門や審査員賞を受賞するなどしました。きっかけとなった一人の生徒は現在東京藝術大学大学院2年生で、高校時代は学校賞2連覇に貢献。その後、東北生活文化大学に進学し、審査員(坂口寛敏)賞を受賞。東京藝術大学大学院に進学後も2度目の審査員(坂口寛敏)賞を受賞に至りました。

2018年 リキテックス賞 高校部門
野村流星さんの作品「玲龍」

 

学校賞を受賞されて良かったことはありますか?
本校では地区や県の高校美術展をはじめ、全国公募展などに日々挑戦して切磋琢磨しています。しかし、学校賞という団体の賞を受賞する事は経験としては多くないので自分たちの学校に誇りと新たな制作や活動の自信に繋がっています。今後益々の成長が期待される意味で「リキテックス ザ チャレンジ」は貴重な生徒たちの活動の舞台になっています。これまで2018、2019、2020年と3期連続学校賞を受賞しましたが、その後同県で美術科のある宮城野高等学校さんが2020、2021、2022年と学校賞を受賞され本校としては悔しさもありました。
しかし、共に同県の高校が同じコンクールに参加し全国で共に活躍できる事が宮城県の美術を学ぶ若者にとって活性の証であり、県内の他校も参加が増え、地元近隣の大学生や卒業生が大学生となって応募者や受賞者が増え「リキテックス ザ チャレンジ」を通じて成長の機会になっていますので大変感謝しています。そして、2023年は宮城野高等学校さんも本校も学校受賞がなく、全国の素晴らしい学校が受賞され、2024年に本校が4度目の受賞に返り咲いたのは嬉しく、2025年へ向けてこれまで以上の活躍を生徒共々目指したいです。

2020年 リキテックス賞 高校部門
楓花さんの作品「強くいきる」

 

学校賞を受賞されて生徒(学生)さんの変化はいかがでしたか?
近年の生徒の活躍としては県高校美術展で初の出品者が全員入賞や高校美術界のインターハイと称される「全国高等学校総合文化祭美術・工芸部門」にて8年連続出場を果たしています。今年の香川県で開かれた総文祭では47都道府県401点の作品応募中、審査員より20点の作品が表彰されるのですが、その1点に本校生徒作品が選ばれという名誉な結果を残せました。その他、東京都美術館で開催された日本水彩展にて審査員賞を3名受賞。地元宮城県で開催される歴史ある全国一般公募展「河北美術展」では日本画・洋画・彫刻の3部門にて1名ずつ入賞や卒業生も受賞するなど活躍が目覚ましく。「リキテックス ザ チャレンジ」をはじめとする公募展に意欲的に自己の表現を探求する姿が見られるようになりました。


東北生活文化大学高等学校の特色教育の取り組みとして卒業制作展のポスター

 

次回への意気込みをお聞かせください。
次回で8回目の挑戦となります。絵画をはじめとする美術の基礎や技術は日々の研鑽の中で育んできています。しかし、それ以上にキャンバスという自己と向き合い表現探求を深め、今の自分にしかない感性を最大限に形にして欲しいです。そうした意味で、この「リキテックス ザ チャレンジ」は画材メーカー主催の美術公募展ですので、描画材と自己の表現を織りなし、これまでに見ないような新しい作品が沢山拝見できる場となり盛況を期待しています。また、「リキテックス ザ チャレンジ」に所縁のある本校卒業生から東京藝術大学進学者や画家、教育者、漫画家、アニメーター、デザイナー、芸能など様々なメディアで幅広く活躍しており、この公募展を通して自己の表現を見出した生徒が多数おりますので、今後も楽しみです。近況では本校卒業生で本校付属の東北生活文化大学在学時にリキテックス賞を受賞した目黒朱理さんが漫画家デビューしました。

齋藤先生、ありがとうございました!


学校法人三島学園 東北生活文化大学高等学校
今年で本学園三島学園125周年目。平成13年度に普通科美術コースを開設。その後、平成25年度から美術コースから美術・デザイン科へ新設し13年目となり現在11期生~13期生までが在籍。美術コース、美術・デザイン科を合わせると開設から今年で25年目。アートやデザインを学び将来へ繋がるキャリアと創造力を育み様々な進路で活躍を目指す。

卒業生の進路
国公立大学(東京藝術大学/秋田公立美術大学/弘前大学/山形大学/岩手大学/宮城教育大学/宮城大学/福島大学/長岡造形大学/広島市立大学、他)
私立大学(女子美術大学/東京造形大学/多摩美術大学/武蔵野美術大学/大阪芸術大学/京都芸術大学/京都精華大学/文星芸術大学/東北芸術工科大学/東北生活文化大学/他)
美術教員/画家/漫画家/webデザイナー/グラフィックデザイナー/アニメ制作関係/ゲームクリエイター/写真家/ファッション業界/美容師/保育士/調理師/看護師等

主な活動
・全国高等学校総合文化祭美術・工芸部門 10大会中9度出場
【2025かがわ総文2025奨励賞(全国都道府県代表401点中TOP 20点選定)
(広島/宮城/長野/佐賀/高知/和歌山/東京/鹿児島/香川)
・全国高等学校漫画選手権大会「まんが甲子園」7年連続出場(最高成績全国3位)
・全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園)入賞。
・東アジア国際公募展 大賞
・モダンアート展 新人賞 他入選多数
・独立美術展 入選多数
・河北美術展 河北賞/文部科学大臣賞/JAL賞/宮城県知事賞/山形県知事賞/福島県知事賞/東北放送賞/一力次郎賞/宮城県芸術協会賞/渋谷栄太郎賞/東北福祉大学賞2名/新人奨励賞2名/他入選多数
・トーキョーワンダーシード 入選
・宮城県高等学校美術展 優秀賞受賞(2025年県内最多受賞)
特色教育(ワークショップ/講演)
・片岡翔監督映画制作ワークショプ
・湘南美術学院デッサン講習会
・ルーブル・サマースクールin生文高 ルーブル美術館館長:ジャン=リュック・マルティネズ氏
・アートデザインフェスタ
・「未来の綱をみんなで作ろう」「彫刻家という仕事〜自作品を通して〜」彫刻家:棚田康司氏
・卒業制作展(2026-2025) せんだいメディアテーク5階

住所
〒981-8585 宮城県仙台市泉区虹の丘1丁目18番地
H Pアドレス https://www.seibun.ed.jp/ 


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